今月後半に始まるパリのファッションウィークですが、今年のショーモデルは少し違って見えるかもしれません。ルイヴィトンやクリスチャンディオールなどを抱えるLVMH社とグッチやサンローランなどを抱えるケリング社が、痩せすぎモデルと16歳未満のモデルの起用禁止を発表したのです。
痩せすぎモデルとされるのは、アメリカのサイズ基準で2未満、フランスのサイズ基準で34未満(メンズは44未満)のモデルです。(日本のサイズ基準では5号未満に相当)実際には、多くのモデルがそれ以上に小さいサイズ0なのです。
また、この2社は、ファッションショーから半年以内に発行された健康診断書を提出したモデルのみ起用することも決めており、健康と認定されなかったモデルには罰金が課せられるほどです。
この新たな動きは、ファッション業界に対する批判に応えるもので、痩せすぎモデルの起用が、若者の拒食症や摂食障害を助長し、現実とは異なるボディーイメージを作ってしまうことを危惧してのものです。
イスラエル、イタリア、スペインではファッションウィークモデルは規定以上のBMI数値であることが法律で義務付けられており、フランスでも2015年からは、BMIが18以上であることが義務付けられました。
BMIや洋服のサイズだけが健康のバロメーターであるとは言えませんが、細すぎる体型の理想化、またその為に十分な食事を摂らず健康的とは言えないモデルの美化という、誤った認識を改める前向きなステップになることは間違いありません。
この動きがさざなみ効果となり、ファッション業界からメディア業界を通じ広がり、痩せすぎの若い女性が多い日本でも浸透し、健康的で現実的なボディーイメージを持てるようになるよう願っています。
Lots of Love, Erica
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