私はオーガニック(有機栽培)の野菜や果物を好んで食べていますが、それは環境にも私たちのからだにも無限の恩恵があるからです。オーガニックの野菜や果物は、通常のものより抗酸化成分、ビタミン、ミネラル、フィトケミカルが多く含まれていて、その地域の環境や生息している動物にやさしい上に、素材の旨みたっぷりでとても美味しいのです。
オーガニックの野菜や果物には、農薬や化学肥料などが含まれていません。農薬の多くは、いわゆる「環境ホルモン」で、体内のホルモンに悪影響を及ぼし、健康状態にも害を及ぼすことが多く、発がん性物質を含むものさえあります。オーガニック食材は通常のものより高価ですが、それだけの価値が十分あるので、あなたの美と健康のための投資だと思って摂るように心がけてください。実際にすべの食材てをオーガニックにすることは難しいと思うので、まずは「残留農薬の多い野菜・果物」を避けることから始めてみませんか?下記のリスト(出典3)を参考に、ぜひ賢い選択をしてください。一目でオーガニックと分かる「有機JAS」マーク付きの野菜や果物も販売されているので、それらを選ぶのも一つの方法です。
≪残留農薬の多い野菜・果物≫
りんご、ぶどう、セロリ、ほうれん草、パプリカ、レタス、もも、きゅうり、いちご、ブルーベリー、ネクタリン、じゃがいも、いんげん、ケール
≪残留農薬の少ない野菜・果物≫
たまねぎ、アスパラガス、とうもろこし、なす、パイナップル、キウイ、アボカド、メロン、キャベツ、さつまいも、グリーンピース、グレープフルーツ、マンゴ、すいか、マッシュルーム
ただ、残念ながらこのリストはアメリカのデータで、日本国内のデータは見つかりませんでした。とはいえ、アメリカからの輸入食材も多いですし、農作物の特性は同じなので、大いに参考になるかと思います。
例えば、最も残留農薬が多いとされているりんごの場合は、防虫剤や殺菌剤などを含む40種類以上もの農薬が使用されており、りんごジュースやりんごソースですら残留農薬が確認されています。皮を剥くことである程度の農薬を取り除くことはできますが、皮にフィトケミカルなどの栄養素がたくさん含まれているため、せっかくの栄養素を摂ることができなくなってしまいます。
また、大変残念で驚くべき事実として、日本は農薬使用量が世界で最も多い国なのです。OECD(経済協力開発機構)のデータによると、日本の単位面積当たりの農薬使用量は、アメリカの7倍、フランスの2.5倍相当です。(出典1)さらに、農業中央統計局が出した2008~2010年の調査によると、34の先進諸国の中で1人あたりの農薬使用量を比較すると、日本は突出した1位で1000人あたり4.95トン、2位のイスラエルは0.98トン、逆にスエーデンは0.11トンで農薬使用量が最も少ない国でした。(出典2)
日本国内のオーガニック市場は確実に成長しています。一般消費者におけるこのオーガニック食材の需要の高まりが農家の有機栽培への切り替えを後押しし、その結果もっと買いやすい価格になっていくはずです。
Lots of Love, Erica
(出典1)“The Threat of Neonicotinoid Pesticides on Honeybees, Ecosystems and Humans,” Japan Endocrine-disruptor Preventive Action (JEPA), October 11, 2010.
(出典2)Winer, Stuart, Central Bureau of Statistics survey of agricultural practices from 2008 to 2010, Times of Israel, October 31, 2012.
(出典3)Environmental Working Group (EWG)
© Joy McCarthy (http://www.joyoushealth.ca/)
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