ゆっくり寝られない。夜中に何度も起きてしまう。考え事をして寝付けない。みなさんはそんな夜がありますか?そんなときはヨガの「ダウンドッグのポーズ」(掲載写真のポーズ)や「チャイルドポーズ」、「逆転のポーズ(壁に両足を上げる)」を試してみてください。ヨガが筋力や柔軟性を高めたり、呼吸を改善したりするほか、精神を集中することに役立つことなどはよく知られていますが、実は『睡眠』にも非常に大きな効果があるのです。
定期的にヨガを行うことで不眠に悩むの人の睡眠の時間と質を改善することができたという研究論文(出典1)があります。この研究では、被験者はヨガの基礎トレーニングを受けたあと、8週間にわたって毎日ヨガを続け、ヨガを始める2週間前からの合計10週間、睡眠についての記録をつけました。具体的には睡眠時間や夜中に起きた回数、睡眠の質などについて記録しました。8週間ヨガを続けた後、被験者の睡眠の質は全体的に改善し、睡眠時間の合計も長くなったほか、睡眠が深くなり、夜中に起きる回数も減ったとのことです。
さらにヨガはストレス解消にも繋がるという研究結果も出ています。その最新の研究論文(出典2)では、ヨガとウォーキング(同じ時間、同じカロリー消費量)を12週間にわたって比較したところ、ヨガの方が気分の改善や不安感の解消に役立ったことが分かりました。定期的にヨガを行うことが、ストレスホルモンであるコルチゾールの値を低下させ、不安感やストレスを和らげる効果があるGABA(脳内で生成される抑制性の神経伝達物質)を増やしてくれるということです。
心地よい睡眠をとり、ストレスホルモンを減らし、そして心を落ち着かせるホルモンを増やすためにヨガを日々の習慣にしてみませんか?ヨガに通う時間がなくても、ヨガ関連のDVDがたくさんリリースされているので、ご自宅でも簡単に試せますよ。
Lots of Love, Erica
(出典1) Khalsa, S. B., et al., “Treatment of chronic insomnia with yoga: a preliminary study with sleep-wake diaries,” Journal of Applied Psychophsiological Biofeedback, Dec 2004, no. 29, vol. 4, pp: 269-78.
(出典2) Streeter, C. C., et al., “Effects of Yoga Versus Walking on Mood, Anxiety, and Brain GABA Levels: A Randomized Controlled MRS Study,” Journal Alternative Complementary Medicine, November 2010, no. 16, vol. 11, pp: 1145-1152.
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