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    妊娠中の砂糖が赤ちゃんのアレルギーと喘息を増加させる!?

    妊娠中の砂糖が赤ちゃんのアレルギーと喘息を増加させる!?

    妊娠中に日々口にする食べ物は、赤ちゃんが産まれた時、そしてその子の将来の健康にも深刻な影響を及ぼすことがあります。

    新しい研究(出典1)によると、妊娠中に砂糖がたくさん入った食品や甘い飲料を過剰に摂取していた場合、子供のアレルギーやアレルギー性喘息の発症リスクが高くなるということが分かりました。

    世界保健機関(WHO)によると、2億3,500万人が喘息を患っており、子供の間では非常に一般的な疾患となっています。喘息患者の数は2025年には4億人に増えると予測されています。(出典2)

    アレルギーぜん息&免疫学アメリカンアカデミー(AAAAI)は、世界的に見て、1つ以上のアレルゲン感受性を持つ子供が40~50%もおり、2012年の1年間では11%の子供が呼吸器アレルギーを起こしたと報告しています(出典3)。

    日本の子供のアレルギー疾患も例外ではなく、4割弱が何らかのアレルギーを持っているとされています。ぜん息、アトピー性皮膚炎は減少傾向のようですが、全般的にアレルギーは増加傾向にあるようです。(出典4)

    過去50年間の欧米諸国における喘息やアレルギーの根本的な原因はまだほとんど解明されていませんが、大きな潜在的要因の1つは、食事の劇的な変化であると考えられています。過去50年間で、砂糖とブドウ糖果糖液糖の摂取量が大幅に増加しています。

    前出の研究(出典1)で、約9000組の母子を比較調査したところ、妊娠中の砂糖の摂取量が最も少なかった母親のグループは1日34グラム以下、最も摂取量が多かったグループは1日82~345グラムという量でした。

    妊娠中の砂糖の摂取量が最も多い女性の子供は、アレルギー診断リスクが38%も高いことが発見されました。また、このグループの母親の子供は、2つ以上のアレルゲンに反応するリスクが73%も高いという結果になりました。そして、砂糖摂取量が最も多い母親の子供のアレルギー性喘息のリスクは101%増となりました。

    これにより、砂糖摂取量が少ない女性に比べ、多い女性の子供は、アレルギー性喘息の発症リスクが倍近くになることが分かります。

    出生前期は小児期の喘息やアレルギーのリスクを決定する重要な時期であり、妊娠中の母親の食生活は非常に重要であることが、最近の様々な研究により明らかになっています。

    アトピー性疾患やアレルギー、喘息の原因となるのは砂糖だけではありません。オメガ3脂肪酸の欠乏(出典5)も影響します。ですから、アレルギーがなく健康な赤ちゃんに育つため、そして母親自体の健康・美容のためにも砂糖の摂取量を把握し、後から加える砂糖だけでなく食物自体が本来持つ糖分にも気をつけると同時に、オメガ3脂肪酸が欠乏しないよう、サーモンやイワシ、サバ、その他、脂肪がのった魚を定期的に食べることをオススメします。

    砂糖は、美肌のキープやいい歳の重ね方、元気な体や健康的な体重にとって敵であるだけでなく、妊娠中は乳幼児・幼児期のアレルギーや喘息の発症リスクを劇的に高める恐れがあることを忘れずに。

    Lots of Love, Erica

    出典1: Bédard, A. Northstone, K., A. Henderson, J., Seif O. Shaheen, S. O. (2017). Maternal intake of sugar during pregnancy and childhood respiratory and atopic outcomes

    European Respiratory Journal 2017 50: 1700073; http://doi.org/10.1183/13993003.00073

    出典2: WHO Asmtha fact sheet April 2017. http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs307/en/

    出典3: http://www.aaaai.org/about-aaaai/newsroom/allergy-statistics

    出典4: https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/43/feature/feature01.html「子どものアレルギー疾患有症率の変化」独立行政法人 環境再生保全機構

    出典5: Ciaccio, C. E., & Girdhar, M. (2014). The Effect of Maternal Omega-3 Fatty Acid Supplementation on Infant Allergy. Annals of Allergy, Asthma & Immunology : Official Publication of the American College of Allergy, Asthma, & Immunology, 112(3), 191–194. http://doi.org/10.1016/j.anai.2014.01.009

    Muley, P., Shah, M., & Muley, A. (2015). Omega-3 Fatty Acids Supplementation in Children to Prevent Asthma: Is It Worthy?—A Systematic Review and Meta-Analysis. Journal of Allergy, 2015, 312052. http://doi.org/10.1155/2015/312052

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