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腸内美人は赤ワインがお好き!? 腸内のビフィズス菌を増やす意外な方法

腸内美人は赤ワインがお好き!? 腸内のビフィズス菌を増やす意外な方法

健康な体であれば、消化器官に少なくとも400種類、100兆個以上もの細菌がいると言われ、免疫機能、新陳代謝、肌をはじめ体の健康維持に重要な役割を担っています。これらの有益な細菌(善玉菌)は消化を促進し、栄養素の吸収やビタミンB群の一部やビタミンKの生成を助けます。また、ハッピーホルモンであるセロトニンの分泌も促すため、美肌作りにも欠かせないものです。今年発表されたばかりの研究(出典1)によると、体内に数多くの異なる善玉菌を持っていることが乳がんの予防に繋がるということも判明しました。

味噌、納豆、漬け物、麹菌そして梅干しといった和食の基本要素となる発酵食品が消化器系の善玉菌を健やかに保つのに役立っているということは皆さんもご存知の通りです。しかし、ここ最近の研究(出典2)により、この善玉菌を増やす方法が他にも見つかったのです。それは、美味しいだけでなく私たちをリラックスさせてくれるもの、赤ワインです。この研究によると、定期的に赤ワインを飲むとビフィズス菌が驚くほど増え、赤ワインに含まれる強力なポリフェノールが乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促す物質であるプレバイオティクスとして作用するということなのです。プレバイオティクスとは、腸内細菌にとって肥料のようなものです。

そして、スペインで行われたより詳しい研究(出典3)では、被験者がグラス1杯(250ml)の赤ワインを毎日1杯ずつ1ヶ月間飲んだところ、消化器官内の悪玉菌と善玉菌の割合に大きな変化が見られました。この研究は被験者を3つのグループに分けて行われ、グループ1には赤ワイン、グループ2には脱アルコール赤ワイン、そして、グループ3にはスピリッツのジンを飲んでもらいました。その結果、グループ3に比べ、グループ1と2は体内の腸球菌、プレボテラ属菌、バクテロイデス、ビフィズス菌などといった多くの善玉菌が増え、同時に悪玉菌が減ったことが判りました。また、グループ1と2の被験者は血圧、血中の中性脂肪値やコレストロール値も下がりました。

特に、カベルネ、メルロー、ピノ・ノワール、シラーなどの辛口の赤ワインは、ポリフェノールやレスベラトロール(ポリフェノールの一種)の大きな健康効果が期待できるのでおすすめです。ちなみに、白ワインにも効果はありますが、あいにく赤ワインに比べると抗酸化力は弱いので、そこまでは期待できません。また、甘いデザートワインも、残念ながら先に述べたような効果を得ることはできません。デザートワインは糖分をかなり多く含むため、それが悪玉菌の餌になってしまうのです。

グラス1杯の赤ワインを飲んだ場合、有効なポリフェノールが小腸に吸収されるのは5~10%程度です。残りはその先にある結腸や大腸を通って消化され、腸内細菌の働きにより代謝物質となって体内で重要な働きをします。(出典4)

もっと素敵な朗報があります。実はココアにも、プレバイオティクス活動があるのです。ある研究(出典5)によると、ココアが消化されると消化器官内の細菌は乳酸菌のような善玉菌となることが判りました。ココアを摂取すると、善玉菌が増える一方で、ブドウ球菌といった悪玉菌が減少します。この研究では、無糖のカカオパウダーが使用されたため、残念ながらミルクチョコレートやホワイトチョコレートでは同様の効果を期待することはできません。ぜひ良質な未精製のカカオパウダーやカカオニブスで試してみてください。

ただし、このような研究結果があるからといって、赤ワインを飲み過ぎたり、チョコレートを食べ過ぎたりしないよう注意してくださいね。体に良いからといって、たくさん食べれば食べるほど良いということではないのであしからず。あくまでも、適度に摂取することこそが腸内フローラにとって有益なのです。オススメの赤ワイン摂取量は女性は1日1杯、男性でも1~2杯までです。くれぐれも適量で楽しみましょう。Cheers!!

Lots of Love, Erica

(出典1) Fuhrman, B. J., et al., “Associations of the Fecal Microbiome With Urinary Estrogens and Estrogen Metabolites in Postmenopausal Women,” The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2014 DOI: 10.1210/jc.2014-2222

(出典2) Clemente-Postigo, M., et al., “Effect of acute and chronic red wine consumption on lipopolysaccharide concentrations,” American Journal of Clinical Nutrition, 2013, vol. 97, no. 5, pp: 1053-61. doi: 10.3945/ajcn.112.051128.

(出典3) Queipo-Ortuño, M.I. et al., Influence of red wine polyphenols and ethanol on the gut microbiota ecology and biochemical biomarkers, American Society for Nutrition, 2012, doi: 10.3945/ ajcn.111.02

(出典4) Bolca, S., et a., “Gut metabotypes govern health effects of dietary polyphenols,” Current Opinion in Biotechnology, 2013, vol. 24, no. 2, pp: 220-225.

(出典5) Tzounis, X., et al., “Prebiotic evaluation of cocoa-derived flavanols in healthy humans by using a randomized, controlled, double-blind, crossover intervention study,” American Journal of Clinical Nutrition, 2011, vol. 93, no. 1, pp: 62-72.

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