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最新キーワードは「ルミネーション」 自然との触れ合いは最高の抗うつ剤

最新キーワードは「ルミネーション」 自然との触れ合いは最高の抗うつ剤

緑豊かな自然に触れると、心身ともにリフレッシュして元気が湧いてきます。以前にも投稿した通り、自然は「ビタミンN」とも呼ばれ、私たちの健康を促進する効果があります。(ビタミンNについての記事はこちら:https://goo.gl/uzJFUh)しかし、それが具体的にはどういった効果なのかということまでは長らく判明しないままでした。

ところが、先月発表された米スタンフォード大学の研究(出典1)により、自然との触れ合いはうつ病予防、「ルミネーション」の改善に効果があることが判ったのです。ルミネーションとは、ネガティブ思考の反復を意味します。例えば、恋人と別れたこと、入社試験に失敗したこと、誰かに何か言われて傷ついたこと、自分の欠点、恥をかいたりがっかりしたことなどを同じ曲が何度も流れる壊れたレコードのように、繰り返し頭の中でクヨクヨと考えてしまうことです。ルミネーションは、うつ病、 不安障害、その他の精神病の発症リスクにも関連しており、ネガティブな感情を司る脳梁膝下野という部分の働きを活発にします。もし、ルミネーションが長期間続くとうつ病を引き起こす原因にもなりかねません。

この研究では、精神的に健康な人、中でも生活に多くのストレス要因が存在する都市部に住む人を対象に、自然の中を散歩するとルミネーションが改善されるのかどうかという調査を行いました。田舎より都市部に住む人の方がはよりルミネーションに陥りやすいため、うつ状態にもなりやすいということは以前の研究からも分かっていました。そこで、半数の被験者には樫の木や低木のある草原を90分間散歩してもらい、残りの被験者には都市部の4車線もある交通量の多い道路沿いを散歩させる実験を行いました。

同じような景色が果てしなく続く自然の中を散歩したところで、ルミネーションの改善に効果などないのではと思う人もいるかもしれませんが、驚くべきことに、それでも顕著な効果が現れたのです。被験者の脳を実験の前後で比較したところ、自然の中を散歩した被験者のルミネーションには改善がみられ、脳梁膝下野の活動も低下していました。一方で、都市部を散歩した被験者の脳にはそのような変化はみられなかったのです。 ちなみに、この効果は様々な自然の景観、特に気分転換や帰属感を感じられる景観を見る事で効果が得られるとされています。

もしみなさんが、次にネガティブ思考が繰り返し反復してなかなか気持ちを切り替えられなくなった時には、休憩をとって自然の中を歩いてみてください。東京のような大都市に住んでいても、近所の公園や明治神宮など、自然と触れ合える場所はたくさんあります。特に日本は美しい森や庭園などがいっぱいあるので、ストレスをそこまで感じていなくても積極的に自然と触れ合ってみましょう。自然の効果は無限大なのです。

Lots of Love, Erica

(出典1)Bratman, G. N. et al, “Nature experience reduces rumination and subgenual prefrontal cortex activation,” Proceedings of the National Acadamy of Sciences of the United States of America, June 2015, doi: 10.1073/pnas.1510459112

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